日本は世界一の長寿国と言われてきましたが、これはいわゆる日本型食生活の良さに起因しているものと思われます。日本型食生活は日本の気候風土に適した米を中心に農産物、畜産物、水産物等多様な副食から構成され、栄養バランスが優れた食生活と考えられています。
しかしながら、我が国では、近年、社会経済・構造がめまぐるしく変化する中で、私たちの食生活も大きく変化し、栄養バランスの崩れ、脂質の過剰摂取や野菜の摂取不足等により各種の問題が指摘されるようになりました。また、これらに起因して、中高年男性を中心とした肥満や心臓病、脳卒中、糖尿病、がん等の生活習慣病が増加傾向にあり、若年化しているのが現状です。そして、現在、日本人の死因の6割がこのような生活習慣病に起因するものだと言われています。
こうした問題を解決するため、平成12年に当時の文部省、厚生省、農林水産省によって「食生活指針」が作成され、これを普及すべき閣議決定され実施されてきたところですが、食の安全確保の問題並びに食料の安全保障の問題も含め、平成17年6月に「食育基本法」が制定され、「食生活指針」をより具体的、実践的に利用できるようにするため、同年7月「食事バランスガイド」が作成され、副菜としての野菜・果物摂取の必要性が織り込まれ、これが普及・啓発をしているところであります。また、同法に基づき、食育の推進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、平成18年3月に「食育推進基本計画」が策定されました。
一方、諸外国においても1968年にスウェーデンに始まり現在約70ヵ国を超える国々で、それぞれの国の立場で食生活指針が作られ、自国民の食生活について改善を図るための施策を展開しているところであります。
特に、アメリカにおいては、年々深刻になる成人病問題に対処すべく、米農務省が作成している「フード・ピラミッド」を2005年に新しくし[より多くの野菜、果実、全粒粉を食べ塩分摂取量をより少なくし定期的に身体を動かすように]を推奨しています。
また、オンラインシステムを導入して「マイ・ピラミッド」と呼ばれる新しいプログラムが、各方面で話題を呼んでいます。このような中にあって、本法人は、健全な食生活を実践するため、食育の普及・啓発を推進してまいります。
更に、副菜としての野菜・果物については、、ビタミンや鉄などが多く含まれ、私たちの体に必要な微量栄養素の供給源として大きなウエイトを占めています。最近では、野菜・果物に含まれる成分の中に、がん予防や血中コレストロールを下げる機能があることが明らかにされています。野菜・果物の生活習慣病予防効果は、単独の成分のみの作用ではなく、野菜・果物そのものに含まれる様々な成分の複合的な作用だと言われています。
この様なことから日本では、健康を維持するために必要な野菜と果物の摂取基準を定め、摂取目標量を野菜の場合「一日5皿分以上(350g以上)」・果物については「一日200g以上」と定めております。これを毎日の生活の中で実践する方法を「ベジフルセブン」と言います。
しかし、日本人の1人当たり野菜消費量は、近年減少しており、特に若年層を中心に摂取目標量を大きく下回っている状況です。野菜消費量は1990年代後半には米国にも追い抜かれ、他のヨーロッパ諸国と比較しても低い水準になっています。
このような中にあって、本法人は、一般市民を対象に、子供から大人まで、すべての世代が野菜に接する様々な機会を活用した摂取拡大活動や産地側からの消費拡大に向けた取組み及び野菜・果物のすぐれた栄養・機能性成分等情報の提供など、食育と連携し、国、地方公共団体及び関係団体、医学界・栄養学会等との連絡を図りつつ、「べジフルセブン」という全国統一キャッチフレーズのもと活動していきたいと考えております。
具体的な活動の第1は、食育について、広く一般市民に対して普及・啓発活動を展開してまいります。第2は、活字媒体、メディアなどのほか全国各地において開催されるフォーラムやイベントなどを通して、野菜、果物が健康維持に欠かせないことなどを普及・啓発し、摂取拡大につなげる活動をしてまいります。第3は、健康を維持するために必要な野菜と果物の摂取基準である「べジフルセブン」という全国統一キャッチフレーズの普及・啓発により、広く一般市民を対象に、野菜・果物の摂取の大切さを呼びかける栄養・機能性成分等の情報提供活動をしてまいります。第4は、野菜、果物の摂取の普及・啓発、栄養・機能性成分等の情報提供を推進するための人材を育成し、地域に密着して活動できるオピニオンリーダーの養成を図ります。
上記のとおり、本法人は、食育の普及・啓発を推進すると共に、野菜、果物の摂取拡大を図るための活動及び栄養・機能性成分等の情報提供活動を図るための活動を通して一般市民の健康維持と豊かな食生活の実現に向け、一般市民の視点に立って、様々な関係団体等と横断的な連携を図りながら、一体的によりわかり易い情報の提供を構築し、野菜、果物の普及・啓発活動等を通して、社会貢献を果たそうとするものであり、営利を目的するものではないため、社会貢献や公益性を重視する特定非営利活動法人が望ましい形態であると考え設立に至りました。
もって、特定非営利活動法人青果物健康推進協会を設立します。
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